そのうちに、はるな飛行隊の話が出始め、はるな飛行隊用のチームに入ることとなった。11月の1ヵ月間、艦載ヘリコプター勉強のため下総の第51航空隊に臨時勤務となった。51空は艦載用ヘリコプターの8047号機を領収しており、そのシステムと、カナダ海軍で研修してきた資料等の勉強であった。
館山に帰るとすぐに、新造機8048号機の領収のため名古屋の三菱小牧工場に領収試験飛行に行った。当時私の資格は2Cであり、通常、試飛行は2B以上の資格が必要で、まして新造機である。しかも、私は、トッピングチェックと言うエンジンの最大性能試験さえもやったことがなかった。このトッピングチェックは、実施要領を読むと事細かで複雑であった。しかしながら、実際の試験飛行はあっと言う間に終わってしまった。新造機の試験飛行は、M機長が一人でやっているようで、私が「○○のチェック」と言うと、「さっき終わった」と、私は、チェックリストを追っかけるのが精一杯でした。しかしながら、121飛行隊新編後、新造機8050号機の領収に行ったときは、2Pの私が主導で、「○○のチェック、要領は△△のとおり」とH機長を誘導していた。
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